料理の経過時間に伴う各部の温度変化を、次の4図に示す。温度は直接サーモ カップル(T(CC))を挿入、あるいは接触させて測定した。測定位置は各図の略図に示す。
図1の場合は、容積30.5cm×29.3cm×18.5cmのガスオーブンで、表示された温度160度で
料理した。材料は骨付きもも肉(207g)1個を用いた。温度変化を測定した図中の5点につ
いて示す。比較的低温で料理したため、50分かけたがこげ目も付きうまく焼けた。また、
表示温度230度の時は15分で料理を終えた。なお、このガスオーブンはファンによって風
を送り、熱伝達層をはぎ取り、熱い空気温度を直接当てる工夫がしてあり、この方法は
手動によるFanによってソ−ラ−オ−ブンにも用いうる。
図2は、フライパンの鉄板を介しての料理であるが、ビフテキ一枚140gをフライパンで比
較的低温で料理した。約6分でミーディアムに出来上がった。ソラークッカーにおいては、
その焦点位置におく容器には、鉄板あるいは石板等熱容量の大きいものに蓄熱し、表面温
度を十分上昇させ、こげ目をつけ十分料理する工夫が必要である。鉄板の表面温度は、150
度程度でよかろう。
図3のシチュウの場合は、材料として、じゃがいも、人参、玉葱、鶏肉(200g)各一個を用
い、まず、それらを鍋底面で炒め、鍋に蓋をして料理をした。所要時間は約30分であった。
温度は100度までである。
図4には、揚げ物の例として冷凍して準備された3個のコロッケを揚げたときの結果を示す。
油の温度は200度近く必要であろう。
準備 のできた調理器に料理をするものを乗せると、その種類によっては、瞬時に温度が下が る。今後、各調理器の熱容量も測る必要があろう。